- ビンディングペダル(SPD-SL)を導入してみたいけど、形が同じで選択に迷う
- SPD-SLペダルの違いは何?価格差が3倍ぐらいあるんですけど!
- SPD-SLペダルを買いたいけど、買ったあとに後悔したくない
ロードバイクにある程度走っていると、もっと速く走りたい。もっと楽に走りたいと考えたりしますよね!そこで登場なのがビンディングペダルです。
ビンディングペダルをいざ選ぼうとすると、上記のように違いがわからない、迷う。でも選択に失敗はしたくない。と思われる方も多いはず。今日は、こういったお悩みにお答えします。
ビンディングペダルは、靴とペダルが一体になるのでペダルを回すのがとても楽になり手放せません。
今日の記事を読むと、シマノSPD-SLペダルの代表5種類の違いを理解することができ、後悔なくペダルの選択と検討ができます。
本記事では売れ筋5種類を比較検討し、次の2つを用途別におすすめしています。
PD-R8000(Ultegraモデル:上から2番目のグレード)
PD-R550(Tiagraモデル:下から2番目グレード)
一覧表にして、わかりやすくも解説してます
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SPD-SL外観を並べて比較
引用:シマノ公式ホームページ
https://bike.shimano.com/ja-JP/apparel-accessories/pedal/road-pedal.html
右が低級グレード。左が最高級モデル。右から左へ行くほどグレードが上がります。
パッ見には、どれも同じような形状。
どれもかっこ良く、どれも同じに見え、何も知らなかったらはっきり言って迷います。
Shimano SPD-SL ビンディングシューズを上級グレードから順に並べると次の通りです。
No | モデル番号 | 対応コンポ | 用途 | カーボンボディ |
---|---|---|---|---|
1) | PD-R9100 | DURA-ACE | ロードコンペティション用 | ✔ |
2) | PD-R8000 | ULTEGRA | ロードコンペティション用 | ✔ |
3) | PD-R7000 | 105 | ロードコンペティション用 | ✔ |
4) | PD-R550 | Tiagra | ロードライディング用 | |
5) | PD-RS500 | ロードライディング用 |
この対応コンポには、このモデルのペダルが最適とカタログ上定めています。
とはいえ、SPD-SLの規格は同じなのでコンポが違っても、どのグレードのSPDペダルでも普通に使えます。
ですが、コンポのグレードが上位ほど速く走れるように作られているためペダルの細部もスピードロスがないような設計が施されています。
上記からわかるようにPD9100~PDR7000まではレースで良いパフォーマンスを出せるようにデザインされ、材質も軽くて丈夫なカーボンを使っています。
一方、PD-R550やPD-RS500は、ホビーライドのように、一般道で快適に走れるように作られています。もちろん、ホビーライドで上位のペダルで走っても全然OKです。
くくりは、Tiagraまでありますが、それ以下(Sora、Craris、Tourney)はひとくくりにされています。愛用のコンポがそうなら、ちょっと少し寂しい気もしますね。
【一覧表で徹底比較】シマノ(Shimano)SPD-SLビンディングペダル
要素別の比較一覧表はこちら
※色付きの箇所は注目ポイント
商品 | PD-R9100 PD-R9100-L | PD-R8000 PD-R8000-L | PD-R7000 | PD-R550 | PD-RS500 |
シリーズ | SHIMANO DURA-ACE R9100 シリーズ | SHIMANO ULTEGRA R8000 シリーズ | SHIMANO 105 R7000 シリーズ | SHIMANO TIAGRA 4700 シリーズ | シマノ製品 |
素材 | カーボン | カーボン | カーボン | 樹脂 | 樹脂 |
カラー | ブラック | ブラック | ブラック | ブラック | グレー | ブラック |
平均重量 | 228 g | 248 g | 265 g | 310 g | 320 g |
補足 | 4 mmロング軸も入手可能、中空クリートボルト | 4mmロング軸も展開 | ー | ワイドスプリングテンション範囲 | ー |
ロードクリアランス (自転車が傾けられる角度) | 35 | 33 | 31 | 32 | 30 |
付属クリート | SM-SH12 | SM-SH11 | SM-SH11 | SM-SH11 | SM-SH11 |
クリート (オプション) | SM-SH10、SM-SH11 | SM-SH10、SM-SH12 | SM-SH10、SM-SH12 | SM-SH10、SM-SH12 | SM-SH10、SM-SH12 |
リフレクター | SM-PD63 | SM-PD63 | SM-PD65 | SM-PD65 | SM-PD58 |
価格 (AMAZON) | 21,900 | 15,344 | 10,500 | 6,945 | 55,12 |
ロングモデル 価格 | 23,364 | 14,256 | ー | ー | ー |
アマゾン評価 | 272(4.7) | 1888(4.5) | 640(4.4) | 356(4.4) | 1737(4.4) |
総評 | レース用、最軽量。 クリートのはめ込みは固い。 | レース用で軽量。 クリートはめ込みはやや硬め。 | レース用。 レース、 ヒルクライムどちらでもOK | やや重い。 色が選べる。 ペダルの回転が上級モデルよりも渋い 初心者、サイクリング向き | 低価格ならとにかくこれ |
商品サイトへの案内 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
商品サイトへの案内 (幅広ロング軸) | 詳細を見る | 詳細を見る | ー | ー | ー |
シマノSPD-SLペダルの違いを要素別に解説
価格
価格は、最初に気になる項目の1つですね。
Amazonサイトで確認すると次のようになっています。
- PD-R9100 — 22,000円(差+7,000円)
- PD-R8000 — 15,000円(差+4,500円)
- PD-R7000 — 10,500円(差+3,500円)
- PD-R550 — 7,000円(差+1,000円)
- PD-RS500 — 6,000円
最下級と最下級のモデルの価格差は4倍以上あります。特に4番目(PD-R550)から1番目(PD-R9100)まで、3倍までぐぐっと価格が高くなっているのが特徴的です。
価格は、重さ(素材)や性能の違いから変わってきています。
値上がりの幅で見たとき、PD-R550が良さそうだね。
価格以外の特徴もみていこう!
付属のクリート
ビンディングペダルを買うと、クリートが1つ付いてきます。クリートは、シューズとビンディングペダルをくっつける金具です。
SPD-SLには次のように、3種類あります。
付属してくるクリートはビンディングペダルによって変わります。
- 最上級グレードモデル(PD-R9100)・・・SM-SH12
- それ以外のモデル・・・SM-SH11
何故このような違いがあるのでしょうか。
図でも解説の通り、色の違いによってペダル装着時の遊びがあります。
- SM-SH10(赤)—0度
- SM-SH11(青)—2度
- SM-SH12(黄)—6度
クリートの遊びが多い少ないでメリット・デメリットがそれぞれあります。
遊びが少ないメリット・・・いつも同じ位置でペダルが踏めるので、足の力を確実に自転車に伝えることができます。
遊びが少ないデメリット・・・セッティングがとてもシビアで、合ってないと膝を痛める
つまり、遊びが多いと設定は楽だが、力が逃げる。他方、遊びが少ないと力は逃げないが、膝を痛めるかもしれないという、一長一短なのです。
最上級のPD-R9100には遊びが少ない青色のクリートが付いてきています。
パワフルに速く走りたい人には、PD-R9100がよいね。
遊びの少ないクリートが最初からついているから。
でも、後から買い換えれるね。
重量
重量は次の通りです。上級モデル程、軽くなっています。
- PD-R9100 — 228g(差-20g)
- PD-R8000 — 248g(差-17g)
- PD-R7000 — 265g(差-45g)
- PD-R550 — 310g(差-10g円)
- PD-RS500 — 320g
最低グレードと最高グレードの差は92gです。
特に、PD-R550とPD-R7000では、重量が45gと大きいです。その理由は、素材が異なるからです。
PD-R7000以上はカーボンが使われています。PD-R550以下は、普通の樹脂でできています。
これだけ見ると差はちょっぴりです。 食事を1回我慢すれば元取れてしまうくらいの違いとも言えます。このちょっぴりのペダルの重さの差はあなどれません。
なぜなら、ペダルは自分の足で回すからです。スタートからゴールまでの間に何千回、何万回も回します。回したぶんだけ、脚に疲労がたまります。
片足92gの差はあなどれない
PD-R9100とPD-RS550の2つで比べてみましょう。重量は片足92gの差です。両足だと184gになります。ペダル1回転回すたびに184g余分に脚力を使います。
ゆっくり目にペダルを回すとケイデンス60(1分間に60回転)くらいです。2時間ライドすると7200回転になります。つまり、184g×7,200回転=1,324,800g(≒1.3トン)
小さな運動の集合ですが、合計1.3トンも余分に脚力が削がれます。
特に、PD-R550とPD-R7000では、重量が45gと大きいです。その理由は、素材が異なるからです。
PD-R7000以上はカーボンが使われています。PD-R550以下は、普通の樹脂でできています。カーボンは、軽く、強度があるのが特徴です
最低グレードと最高グレードで累計1.3トンも差があるのはオドロキ!
楽に走るなら、重さが300gを切るペダルが欲しいね
ロードクリアランス
ロードクリアランスは自転車をどれだけ倒して走れるかになります。
- PD-R9100—35度(差+2度)
- PD-R8000—33度(差+2度)
- PD-R7000—31度(差-1度)
- PD-R550—32度(差+2度円)
- PD-RS500—30度
初心者のうちは、あまり関係ないかもですが、上級者になってレースになると自転車を究極に倒してコーナリングを攻めることがあるので重要になってきます。
コーナーを回り、さぁ加速というときペダルを回しますが、最上級モデルでは35度倒した状態でペダルを漕げますが、最低モデルでは30度まで起こさないとペダルを回せません。
同じように使うと、最低モデルではペダルが地面を削ることになります。
高級なペダル程、強度をキープしながら薄くして、できるだけ自転車を倒せるようにしています。
面白いのは、R7000のが上級グレードなのに、R550の方が自転車を倒せてコーナリングが攻めるのですね。
コーナーで差を付けたい方は、PD-R8000(Ultegra)モデル以上がオススメだね
カラー
シューズは色のバリエーションが沢山あるのに比べて、ペダルは実に地味です。
- PD-R9100—ブラック
- PD-R8000—ブラック
- PD-R7000—ブラック
- PD-R550—ブラック/グレー
- PD-RS500—ブラック
唯一PD-RS550だけが、ブラック or グレーを選べるのね。
ロング軸モデル(PD-R9100、PD-R8000のみ)
最上級(PD-R9100)、その一つ下(PD-R8000)のモデルには+4mmロング軸モデルがあります。
クランク~足のポジションを+4mm遠くしたペダルです。
腰幅の人で、もう少し足のポジションがペダルから遠い方が良いという方に最適です。
ノーマル・ロング軸、どちらが良いか迷ったら、サイクルショップなどで違いを確認したほうがよいです。
シマノSPD-SLペダルの口コミ・評価
Amazonの評価数(2022年3月1日時点)では以下のようになっています。
- PD-R9100—272(4.7)
- PD-R8000—1,888(4.5)
- PD-R7000—640(4.4)
- PD-R550—356(4.4)
- PD-RS500—1,737(4.4)
※()内は平均高評価率
評価数が多くて、一番高評価だったのはPD-R8000でした。
次は、評価を読んでみた感想です。
PD-R9100(Dura-Ace)
レース用シューズのため、クリートのはめ込みは硬いという評価が多いです。
硬い分、はめる時パチンと良い音が鳴るようですね。
さすが最高峰Dura-Aceモデルだけありますね。
PD-R9100-L(Dura-Ace) +4mm軸仕様
レース用シューズのため、クリートのはめ込みは硬いという評価が多いです。硬い分、はめる時パチンと良い音が鳴ります。
冬場のロングライドのとき、腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん:膝の外側の炎症)が改善したという事例があります。
PD-R8000(Ultegra)
レースやロングライドも楽に走れるようにするため、クリートのはめ込みは硬めといった意見が多いです。
PD-R8000-L(Ultegra)+4mm軸仕様
レースやロングライドも楽に走れるようにするため、クリートのはめ込みは硬めといった意見が多いです。
ロングシャフトのモデルにしたことで、ペダルの中心でしっかり踏めるようになったという評価も付いてます。
PD-R7000(105)
R8000以上とR7000以下で明確に違うのはアルミプレートがネジ固定かどうかです。
次のように、グレードが低くなると固定がネジとなります。
このネジが取れてしまったという不具合もあったようです。
レースやロングライドをこなせますが、レースでは物足りなさがあるといった口コミがあります。
ペダルの回転が上位モデルよりも渋いという意見もありました。
PD-R550(Tiagra)
素材はカーボンではなく、樹脂となります。
素材が上位モデルと異なり300gを超えるペダルになります。
重い分疲れるようですが、初心者には違いは分からないという評価があります。
唯一、グレー色の設定が選べます。
PD-RS500
初心者、サイクリング向きという意見があります。
迷ったらこれ!<PD-R8000 / PD-R550をおすすめ>
5つのビンディングペダルを見てきて、それでも迷ったときは、次の2つから選んでみよう
PD-R8000(Ultegra):コスパ重視、レース・ヒルクライム向け
理由は次の通りです。
- 上級グレードで、サイクリングから始めて本格レースやヒルクライムまで対応できる
- 一番売れている安心感
- PD-R9100(Dura-Ace)は絶品だが、レース指向の為、初心者には敷居が高い
- PD-R7000(105)も悪くはないが、本格レースでは物足りなさがある。
- 足元のステンレスプレートがネジ止めではないので、足元を見られた時「こやつ、できる」という優越感
腰広の方、膝の外側が痛い方は+4mm軸もおすすめ
PD-R550(Tiagra):SPD-SLを最小コストで始めたい方向け
理由は次の通りです。
- とにかく安く、サイクリングする程度であれば、SPD-SLの試乗感を満喫できる。
- 最低グレードのPD-RS500でも悪くはないが、値段差が1000円程度であり、ずっと回すものだから低級グレードでも品質は高い方が良い。
- PD-R7000も悪くはないが、価格が+3500円と高い。
グレーのカラーをえらぶことができます。
ペダルを買うなら持つべき取り付け工具2選
さて、ペダルを手に入れても自転車に付けられなくては意味がありません。
いっしょに買っておきたいアイテムを2つご紹介です。
ペダルレンチ
既存のペダルを外したり、取り付けたりするときに必要です。
15mm幅のスパナなのですが、ホームセンターには14mm,16mmは売っていても、何故か15mmは売ってません。
力も掛けないとペダルは取れないので自転車専用工具として購入しておくことがオススメです。
8mm六角レンチ
実は、PD-RS500までは15mmのペダルレンチで取り付けられますが、PD-R7000以降は、六角レンチでないと取付できません。
今後、様々なペダルを外したり取り付けたりするので、1本持っておいた方が良いですね。
まとめ:最適なビンディングペダルではじめよう
今日は、シマノビンディングペダルを5つについて解説しました。
見かけは同じでも、作りや価格は全然ちがいます。
この違いを一覧表を使って比較・検討をしました。
一覧表は、シマノ公式ページから確認したものですので、是非ビンディングペダルをお選びの際は参考にしてもらえると嬉しいです。
初心者におすすめのSHIMANO SPD–SLペダルは次の2つです。
- PD-R8000(Ultegra):最初から上級モデルで行こう!
- PD-R550(Tiagra):SPD-SLに慣れてサイクリングを楽もう
ペダルには相性の良い靴があります。いっしょにビンディングシューズはいかがですか?
\ オフロード用のSPDペダルとシューズもまとめましたので、併せてどうぞ! /