マイカー保険の特約に「個人賠償責任補償特約」があるのをご存じですか?
ロードバイクとマイカー保険、あまり関係なさそうですが、実は関係が深いうえに大金を失うリスクが隠れてます。
結論から申し上げると、ロードバイク乗って、クルマにも乗られている方は是非ともマイカー保険に「個人賠償責任特約」を付けよう!という内容を書きたいと思います。
※クルマに乗られない方は、自転車保険や個人賠償責任補償保険となります。クルマ乗ってない方も是非入って欲しい!
マイカー保険で特約に入ってない方は、すぐにご自身の保険のご確認を!
なぜなら、ある日突然、1億円の損害賠償を支払うことになるかもしれないからです。そんな事故ケースが実際にあります。
それを回避する方法が「個人賠償責任補償特約」のです。
それでは行ってみたいと思います。
個人賠償責任補償特約とは
クルマに乗っている方はマイカー保険(任意保険)に入っている方がほとんどだと思います。
大きな目的は、不幸にも事故をしてしまった時、対人対物の損害賠償に備える為。
では、ロードバイクに乗っていて事故をした時、どうなるでしょうか?
何も対策をしていなければ、残念ながら何も補償されません。
自らが損害賠償を背負うことになります。
しかし、個人損害賠償責任特約に入ることで、つぎのことができます。
- ロードバイクで事故した時、相手への損害賠償を代わりに払ってくれる
- ロードバイク以外の事故の損害賠償にも対応している
- 本人以外にも家族がかかわる損害賠償にも対応している
このように、日常生活で起き得る損害賠償責任を負った時に補償を受けられるのが「個人賠償責任補償特約」なのです。
漢字ばかりで難しそう。ぶっちゃけその特約は必要なの?
「個人賠償責任補償特約」・・・漢字10文字もあるよ。
「個人賠償責任補償特約」・・・長い名前ですね
確かに、文字だけ見ると難しそうだね。でも内容はいたってシンプル。そして大事な保険なんだよ。
具体例で考えると十分加入した方がよいと分かる
例題で考えてみると、日常、いかにあり得る事例であることが分かると思います。
例1)自転車で人をはねてしまった。そしてケガをさせてしまった。
自転車の事故は軽視されがちです。
しかし、人が絡む事故の場合、非常に多額の賠償になることもあります。
次の表をご覧ください。
判決認容額 事故の概要 9,521万円 男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態となった。( 神戸地方裁判所、平成25(2013)年7月4日判決) 9,266万円 男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員(24歳)と衝突。男性会社員に重大な障害(言語機能の喪失等)が残った。(東京地方裁判所、平成20(2008)年6月5日判決) 6,779万円 男性が夕方、ペットボトルを片手に下り坂をスピードを落とさず走行し交差点に進入、横断歩道を横断中の女性(38歳)と衝突。女性は脳挫傷等で3日後に死亡した。(東京地方裁判所、平成15(2003)年9月30日判決) 5,438万円 男性が昼間、信号表示を無視して高速度で交差点に進入、青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突。女性は頭蓋内損傷等で11日後に死亡した。(東京地方裁判所、平成19(2007)年4月11日判決) 4,746万円 男性が昼間、赤信号を無視して交差点を直進し、青信号で横断歩道を歩行中の女性(75歳)に衝突。女性は脳挫傷等で5日後に死亡した。(東京地方裁判所、平成26(2014)年1月28日判決) 引用元:日本損害保険協会より
1憶円近くの賠償が発生することがあるんだね。
怖い・・・。
例2)息子が友達と遊んでいた時に、近所の家のガラスを割ってしまった
- キャッチボールしてボールがガラスに当たって割ってしまった。
- クルマのボンネットにボールを当ててしまい凹ませてしまった。
どちらも、1万円~数十万円の賠償が発生しそうね。
例3)妻が高価なツボを落として割ってしまった
「この壺可愛い。素晴らしい手に取ってみてもいい?」
手を滑らせ、ガシャーンと割る。
なんてこともあり得ますね。
壺って高いのは高いよね。
100万円ぐらいのものあるよね。
例4)マンションでお風呂の水出しっぱなし。下の階へ水が下りてしまった
集合住宅に住んでいると、上記のように下の階へ水が漏れだして器物損壊となる可能性もあります。
住宅自体が高いから、補修費は高く付きそう。
数百万円かかるかも・・・。
例5)飼い犬が噛みついて他人を傷つけてしまった
ペットを飼われている方も多いと思います。
散歩中に見知らぬ人を噛んでしまいケガをさせてしまうというのはあり得る話です。
私の愛犬、家族に対しては大人しいけど、知らない人にはよく吠えるから怖いわ・・。
日常生活で起きえる損害賠償の補填をしてくれる特約
このように、日常生活で起こり得る損害賠償に対応するのが個人賠償責任補償特約です。
普段は起きないですが、自動車事故と同じく、ふとした瞬間に十分発生が予期できます。
「日常生活」というカバー範囲が広いだけでなく、被保険者本人+被保険者の家族を含むという対象者も広いのも注目です。
※詳しくは各保険会社に対象者や内容の確認の必要有りです。
個人賠償責任補償特約は意外に安い
気になるのは保険特約の料金。
実は、カバー範囲、対象者が広いが、意外と料金が安いのも個人賠償責任補償特約の特徴です。
保険料は、年間やく2000円程度です。(等級関係無し)
約2000円/年ほどの追加で個人賠償責任補償特約を付加できます。
クルマの保険東急とは関係ないので、特約を使用しても等級は下がりません。
個人賠償責任補償特約は加入が必要な特約
年間2000円で本人とその家族を、日常生活で発生が予想される損害賠償から守ってくれるなんて、とても頼もしいと思いませんか。
私は是非とも入るべき特約だと思ってます。
\今日を機会に自動車の保険をみなおしてみませんか?/
個人賠償責任補償特約の弱点と対策
特約にも弱点というかカバーされていないものがあります。
そこは、理解しつつカバーする別の特約を付けるなどして対応することが大切です。
自分や家族のケガは守ってくれない
個人賠償責任補償特約でカバーするのは損害賠償に対してのみです。
例えば、自転車に乗って事故した時、相手や物に対してお金は出ますが自分自身や家族に対しての補償はでません。
そんな時は、自転車事故補償特約(約+4000円)を付けることで対応ができます。
損害賠償責任保険
1事故につき1億円を限度にお支払いします。
傷害保険
①死亡保険金
1名につき1,000万円をお支払いします。
②後遺障害保険金
1名につき40~1,000万円の範囲でお支払いします。
③医療保険金
2015年10月1日以降始期契約の方は、一律5万円
2015年9月30日以前始期契約の方は、傷害の部位症状に応じた一定の金額
(いずれの時期も治療日数が5日以上の場合に限ります)引用:SBI損保(自転車事故補償特約より)
https://www.sbisonpo.co.jp/car/insurance/option/option05.html
特に、家族が通勤、通学などで自転車を利用することが多い方には安心できるね。
補償結果は保険会社の力量次第
保険の示談交渉は保険会社同士で行われます。
当然、人が行うことなので力差がでることがあります。
結果、次のような場合があります。
- 示談金・慰謝料が不満足
- 示談交渉が進まない
- 後遺障害等級が不適切
対抗手段として、弁護士を立てて示談交渉することで不利にならず交渉ができます。
しかし、弁護士費用は別途かかります。
弁護士を立てても補償が良くなるかはわかりません。
そこでお薦めなのが弁護士特約(約+4000円)
弁護士料について最大300万円を補償してくれます。
必ず300万円で収まるとは限りませんが、収まることがほとんど。
弁護士料を気にせず弁護士を立てて不利にならず示談交渉をすることが可能になります。
\今日を機会に自動車の保険をみなおしてみませんか?/
まとめ:自転車に乗る方は3つの特約を付けるのが良い
マイカー保険に入られているのであれば、
- 個人賠償責任補償特約(約+2000円/年)
- 自転車事故補償特約(約+4000円/年)
- 弁護士特約(約+4000円/年)
の3つを付けることがオススメです。
1番目は必須で、2番目、3番目は予算と実態に応じて要相談かなと思ってます。
特約に入る時に注意すべき点があります。
注意点1:重複加入に注意(1つのマイカー保険についていればよい。)
マイカーを2台以上持っていると、2契約以上マイカー保険を持っていることになります。
個人賠償責任補償特約・自転車事故補償特約・弁護士特約は、1つのマイカー保険についていれば十分です。
複数についていても大丈夫ですが、お金を余分に払うことになります。
注意点2:保険の切替時は注意(特約のついている保険を切り替えてしまう)
個人賠償責任補償特約・自転車事故補償特約・弁護士特約は、ひとつのマイカー保険についていれば良いです。
しかし、その保険を他の保険に切り替える時つけ忘れてしまうということがあります。
実は、この度、私が切り替えてしまい慌てて特約をつけなおしました。
以外と盲点なので要注意です。
いかがでしたでしょうか。
是非、一度「個人賠償責任補償特約」に加入されているか確認をしていただけると嬉しいです。
記事が役立ったという時には、読者になってもらえると、とても嬉しいです。
\今日を機会に自動車の保険をみなおしてみませんか?/
\ひごろからの自転車の整備点検も同じくらい大切です/