ロードバイクのフロントとリアのシフトチェンジ
うまくできますか?
しばらくガチャガチャとシフト操作を試行錯誤をするうちに慣れてくるシフトチェンジ。はじめた頃はギアを軽くしたいのに重くなったり、その逆になったりと混乱の日々でした。
この記事では、ロードバイクに乗り始めると、誰しも一度は迷うシフトレバー操作法の慣れ方について書いて行きたいと思います。
結論は、フロントギアはインナーにしておいて、右手のリアシフトのみで変速の練習をしようです。
右手のシフトだけで走ろう
右手のシフトは、後輪ギアの調整のみです。後輪ギアの変速だけでシフトアップ、シフトダウンにすると簡単です。
左手はペダル位置のギア(フロント)になります。右手のシフトとは逆の動きをします。これが混乱の原因です。
右手シフトになれるまで左手は動かさないようにしましょう。
右手で必要なギアの感覚を覚えよう
変速をしていてわけがわからなくなったので、前側はインナーにしたままで後ろのギアチェンジだけで走ることに決めました。
インナーとは、小さなギアのことです。左手の小レバーを押し込めばOKです。
1か月間、左手は動かさないと決めました。
そのおかげで、右手の変速は迷わずできるようになりました。
高回転の方が初心者に優しくイヤにならない
インナーで走るということは、軽いギアで走ることを意味します。速く走るにはたくさんペダルを回転させる必要があります。
たくさんペダルを回すことは、初心者に優しいのです。
- 重いギア → ペダルを踏み込む力が必要 → 脚力を消耗する
- 軽いギア → ペダルをたくさん回す必要あり → 心拍数が上昇し息が上がる
脚力、心臓のそれぞれが消耗します。
しかし、回復力には差があります。
- 脚力 — 回復するまで時間がかかる
- 心拍数 — 短時間で回復する
このように、脚力の疲労回復よりも、心拍数が上がり息が上がった状態の方が速く回復します。
初心者のうちは体力が十分でない方が多いので、まずはたくさん回すなかで練習をしましょう。
次にロードバイクのギアの構成を解説します。
この記事の要点はここまでです。ギアの構成がご存知の方はまとめに飛んでも大丈夫です。
ロードバイクのギアの構成
シティサイクルや子供自転車の変速は、右手のみで変速します。シフターを回すことで簡単にできます。回すと数字が切り替わるようになっているので、手元で今何速に入っているかすぐにわかるようになっています。
一方ロードバイクの場合は、ブレーキと一体となったシフターが左右両方あります。大レバーと小レバーをおすと変速されますが、今何速に入っているかわかりません。
走りながら感覚で覚えるしかなく、これがロードバイクのシフトチェンジを難しくしています。
ギアの呼び方
ロードバイクには、前後にギアがついています。前のペダルのもをフロント、後輪の車軸についているのをリアと呼びます。枚数はそれぞれ次の通り。
フロント・リアのギアの枚数
- フロント — 前のペダル側に2枚 or 3枚
- リア — 後輪には7枚~12枚
上記だけ見ると、3枚✕12枚で最大36速と思われますが、実際はそんな変速数はありません。フロントが3枚付くのは、リアが10枚のTiagraというモデルまでです。
よって、最大変速数は3枚✕10枚の30段変速です。
フロントギアの呼び方
- 一番大きいギア — アウター
- 中間の大きさのギア — ミドル
- 一番小さいギア — インナー
ロードバイクの場合は、2枚構成と3枚構成の2種類あります。2枚構成の場合はアウター・インナーで構成され、3枚になるとミドルが入ります。
リアギアの呼び方
- 一番大きなギア — ロー
- 一番小さなギア — トップ
ローからトップに向かって1枚目、2枚目と数えていきます。そして、一番大きいギアと一番小さいギアには特別にロー、トップという名称で呼びます。
下の図は、自転車を上からみたものになります。上の方がペダル側です。
青い線はチェーンとして描かれています。
前側ギア(フロントギア)の特性
前側は、アウターの方にチェーンが入っていると次の特性となります。
- 長所 — 少ないペダル回転で速く遠くまで走れる
- 短所 — 重い
つまり、速く走る時に使うギアとなります。
逆にインナーに切り替えると次の特性になります。
- 長所 — 踏み込みが軽く、坂を登るのが楽
- 短所 — たくさんペダルを回さないと速く走れない。
という真逆になります。坂道や向かい風を走る時に使うギアとなります。
アウターは通常走行時に使用し、インナーは向かい風の時や上り坂の時に使うと覚えておくと簡単です。
後ろ側ギア(リアギア)の特性
後ろ側は、大きなギア(ローギア)に入っていると以下の特性となります。
- 長所 — 踏み込みが軽く、坂を登るのが楽
- 短所 — たくさんペダルを回さないと速く走れない。
逆に小さなギア(トップギア)に入っていると次の特性になります。
- 長所 — 少ないペダル回転で速く遠くまで走れる
- 短所 — 重い
フロントとリアの特性を比較すると長所・短所がギアの大きさに対して逆になります。
【混乱する原因】インナー・ローとアウタートップ
- インナーロー — 一番遅いが、軽く足に優しい状態(青の線)
- アウタートップ — 一番速い。しかし、重いので脚力が必要とされる状態(赤の線)
それぞれ一番ギアが重い状態と一番軽い状態となります。今は、このポジションがあるということだけ覚えておきましょう。両方のシフトレバーを操作しないとこの状態になりません。
シフトレバーの仕組み
左右あるシフトレバーの動きについてです。無理に覚えなくて大丈夫です。慣れると自然に覚えるので、今はそう動くのかという程度で読んでください。
シフトレバーの担当は次の通りです。
- 左側のシフトレバー — 前側のギアチェンジ
- 右側のシフトレバー — 後ろ側のギアチェンジ
左手のシフトチェンジ
左手のシフトレバーはフロントギア(足元にあるギア)の変速を担当します。
- 左手の大レバー — アウター側になる(重くなる)
- 左手の小レバー — インナー側になる(軽くなる)
右手のシフトチェンジ
右手のシフトレバーはリアギア(後輪の車軸)の変速を担当します。
- 右側の大レバー — ロー側になる(軽くなる)
- 右側の小レバー — トップ側になる(重くなる)
このように、左と右のシフトレバーで重くなる、軽くなるが逆になります。
左手は封印し、右手だけでシフトチェンジの練習をしよう
左右のシフトはそれぞれ逆の動きをします。最初から両方動かすとよくわからなくなるので、右手だけで練習をしましょう。
まずは次の手順で進めましょう
- 前側のギアはインナーにして動かさない
- 右手だけで変速がスムーズにできるようになろう
まずは、右手をマスターして、慣れてきたら左手のシフトも徐々にやっていきましょう。
次の記事は左手で操作するフロントギアの上達のコツについてです。