自転車の室内トレーニング機器といえば、三本ローラーが昔から有名です。ただ、三本ローラー自体がわからないという方もいれば、見た目難しそう。買ったけど、乗れたもんじゃないという感想をお持ちの方もいると思います。
この記事は、三本ローラーの特徴から実際乗れるようになるまでのステップをご紹介したいと思います。これから三本ローラーの購入する方にとって、参考になる内容となっています。
- 三本ローラーという練習器具の特徴
- 壁無し(手で支えることなし)で三本ローラーに乗れるまでの17ステップ
- 今、ご自身がどの17ステップのうちどのステップにいるのか
三本ローラーを乗りこなすまでのステップ1~17
まず、三本ローラーって何?と思われている方にこちらの動画です。
自転車に乗るのは小学4年生女子の子。驚きの手放し運転です。
このように、三本のローラーの上に自転車を置いてその上で走ります。何も支えるものがない状態で運転するのでバランス感覚が養われるトレーニング機器です。
これに対し、後輪を固定する固定ローラーというものがあり、三本ローラーがいかに難易度が高いトレーニング機器であるかがわかると思います。
固定ローラーの例1)前輪固定タイプ
前輪を外して、フォークを固定するタイプだよ
固定ローラーの例2)後輪固定タイプ
一方こちらは後輪を固定するタイプ。
Zifftなどバーチャルなトレーニングで有名だよ。
固定ローラーは車輪が片方固定されているので、転ぶことなく安心してトレーニングすることができます。
とはいえ、三本ローラーという難易度が高いトレーニング機器を「手放し」で乗るなんて逆にかっこいいと思いませんか?
ちなみに、私も手放しまでなったのですよ。手放し運電は、今回の17ステップ中まだ9ステップ目です。
まだまだ上のステップがあります。楽しみに見ていただきたいと思います。
神業のように見える三本ローラーですが、練習すればだれでもステップ17までたどりつけます!
ユーチューブ動画のご提供いただいた皆様にはとても感謝しています。
ステップ1:壁や柱につかまりながら乗る
※この動画は、最後まで再生すると大きめのBGMが流れるので注意
最初のステップはつかまり乗りです。
柱や壁を体のすぐ横に置いてスタートします。三本ローラーが難しく感じる理由は前輪の安定感がないからです。
安定して乗るには両手でハンドルを持った方が良いのですが怖いです。
最初は、壁や柱につかまりながら片手でハンドルを支えて漕ぎましょう。
慣れてきたら徐々に壁や柱を離していくと、だんだんと乗れるようになってきます。
まだ転ぶこともあるので、ビンディングシューズを付けるのは、この段階では止めておいた方が良いでしょう。
ぼくも、このステップが一番大変だったなぁ
以下は自分の例です。
乗り初めは壁際に三本ローラーを置いて漕ぎ始めました。
動画のようにはスムーズにいかず、壁を持つ手が離せなかったです。
壁を持つのが大変で汗をかく大汗状態でペダルを懸命にこぎました。
壁を一瞬はなしてもすぐよろけてしまう状態。
三本ローラーだと、最初に乗るのが怖いのは誰しも通る道です。
ステップ2:えいや~で30秒くらい乗る
※この動画は、最後まで再生すると大きめのBGMが流れるので注意
はじめてしばらくは、壁に支えながら走ることになるでしょう。いづれ動画のように手を放して乗れるようになります。
手を放して乗れるようになったときはうれしかった!
動画の方はその日のうちに乗れるようになっていますね!
ぼくは、この手の才能が乏しいのか1ヶ月もかかりました。
ある日、一瞬だけ壁をもたずに30秒くらい回せたのですね。
余分な力が体に入っているせいか、たった30秒なのに何キロも走った気分でした。
手放しで乗れるようになるまでは、個人差があるので自分がなかなかできなくても練習していると必ずできるようになるので、それまで挫けずがんばりましょう。
ステップ3:2分ほど乗れるようになる
次第に手放しで乗れる時間は伸びていき、2分ほど手放しで乗れるようになりました。
まだ、このころはローラーを踏み外すこともあるでしょう。
まだまだ走ることに意識の集中が必要で、音楽など聴く余裕はありません。
ローラー台には意外に負荷があります。その負荷に少しづつ慣れてはきますが疲れます。
例えると坂道を登っているような感覚です。
ステップ4:5分ほど乗れるようになる(壁の卒業)
次第に乗れる時間も伸びていき5分くらい乗れるようになります。このころになると必要だった壁や柱が邪魔と思うようになってきます。
動画のように、周りに支えはない状態ですよね。
走り出しのコツがつかめてくるので、ローラー台の周りには何も無い方が乗りやすくなってきます。
つかまるものがない状態では、片足を漕ぎだし、もう片足をペダルに乗せて走り出すタイミングを掴んでいきましょう。
周りに何も無い方がスムーズで上達を感じました
自分の例です。
さらに1ヵ月たったある日(つまり2ヶ月目)
つかまり無しで5分くらい乗れるようになりました。
季節は8月。暑かったです。
この頃から、壁際に置いていたローラー台を部屋の真ん中に移動して使うようになりました。プロになった気分でした。
ステップ5:乗れてる時間が伸び、音楽を聴く余裕がでてくる
さらに乗れる時間がふえていき、周囲に対して余裕が出てきます。しかし、目をそらすと一気に転びそうになるのでまだまだ緊張は必要です。
このころから音楽を聴きながら乗れるようになります。でも、疲れるのはいっしょなので10分ぐらい回せばヘトヘトなほどの運動量です。
ステップ6:動画を見る余裕がでてくる。
さらに訓練を続けると、三本ローラーの上に全集中しなくても乗れるようになってきます。ここまで来ると動画を見ながらも乗れるようになります。
時間にして20分くらい連続で回せるようになってくるでしょう。動画を見ながら乗れます。おすすめは30分アニメやテレビ番組などが区切りが良いです。
まだまだ、ローラー台の上で走るのは疲労を感じます。
ただ、動画を見ると、そちらに集中できるので、疲れるローラーの時間を短く感じさせてくれます。動画を見る工夫をすることで、さらに長く乗れるようになります。
YouTubeもいいけど、連載アニメをみるならAmazonPrimeVideoで見ています。
※会費は通常500円/月
学生なら半年無料で、その後半額250円なのがうれしい
ステップ7:ビンディングシューズを付けて乗る
時間も20分以上となると距離も10キロ以上乗っていることになります。
そろそろ、ビンディングシューズも合わせて練習していく時期でしょう。
ビンディングシューズを付けて三本ローラーに乗る手順は、
- 右足のビンディングシューズをペダルに固定
- 右足を漕いでスタート
- 左足のビンディングシューズをペダルに固定
- 両足で漕ぐ
のようなステップになります。
うまくビンディングシューズがハマらないとふらふらして転ぶ可能性があります。
ビンディングシューズとは、靴とペダルとをくっつけるものです。ビンディングシューズを履けば、踏み込む力だけではなく、ペダルを引く力も自転車に伝えることができます。
ペダルと靴が固定されているので最初は、怖いです。しかし、慣れてくるとビンディングシューズの方がペダリングが楽なことに気づくと思います。
ビンディングシューズには
- SPD-SL(本格レース用)
- SPD(マウンテンバイク用)
- CLICKER(初心者用)
の3種類があります。(※メーカー:SHIMANOだけで見た場合)
ビンディングシューズを履くには、ペダルとクリートとシューズの3点セットが必要になります。以下にペダル(シューズを含む)記事をまとめましたので是非ご覧ください
SPD-SLペダル(記事中にシューズ有)の記事
SPD、クリッカーペダル(記事中にシューズ有)の記事
私の例です。
初心者にやさしい、クリッカーペダルと街乗りシューズを選びました。
三本ローラーに乗るときも楽に乗れるようになりました。
クリッカー対応のSPDシューズ
クリッカーペダル
ステップ8:片手運転ができる
さらに慣れてくると、片手運転ができるようになってきます。片手運転は簡単そうにみえますが、公道を走る以上にふらつきます。
ローラー台の上は平地と比べて不安定なので、シビアなバランス感覚が求められるからです。
ハンドルもブラケット以外に上ハン、下ハンも持つ余裕がでてきます。ハンドルの持ち替えひとつとっても慣れてないと意外と怖いものです。
ブラケットポジション
引用:バイシクルクラブより
上ハンポジション
引用:ワイズロードより
下ハンポジション
引用:ワイズロードより
ステップ9:手放し運転ができるようになる。
連続30分くらい回せるようになると手放し運転をチャレンジしても良い頃です。
初めて三本ローラーの上で手放し運転できたときはテンション上がった~
コツはスピードを上げます。勇気をもって手を放してみましょう。できた時は感動です!
はい、ここがステップ9です。最初にお見せした小学4年生のステップですね。
手放しができるようになるとフリーになった手で汗をふいたり、両手を振ったりできるようになります。
※ここまでできてくると相当バランス感覚が養われいます。
そして、1位をとって手を放してゴールをするのが夢だ。
ゴールの選手は手放しで勝利をアピール。かっこいいではないか!!
ステップ10:左足だけ(右足だけ)で回す
片方の足はペダルから放し、もう片方の脚だけで走らせる訓練です。
地味ですが、体力とバランス感覚が必要です。ビンディングシューズで脚とペダルを固定は必須です。
※左右それぞれ、片足運転することでペダリングのやりやすさに差を感じることができます。この練習を取り入れることで綺麗なペダリングを手に入れることができます。
ステップ11:乗車中に給水ができる
三本ローラーに乗りながら給水をします。簡単そうに見えて股の下にあるボトルを抜くのが難しいです。ペダリングを止めてしまうとロードバイクは止まってしまいバランスを失うからです。しかし、これも慣れです。
動画のように、ボトルを下から持ち上げる、上からつかみ上げるの両方をできるようになりましょう。路上でもスムーズに吸水ができるようになります。
ステップ12:ローラー上でダンシング(立ちこぎ)できる
ローラー上でのダンシング(立ちこぎ)です。簡単そうにみえますて、ローラーから前にぶっ飛ぶんでしまう恐怖感があります。
ローラーの上でダンシングすることできれいなダンシングフォームが身に付きます。
ステップ13:超低速走行
三本ローラーの上でハエが止まるほどの低速走行です。自転車は速く走るほど安定する一方で、遅いとバランスを失いやすいです。三本ローラー上にある自転車でも同じことが言えます。
低速で安定させるコツは少し重いギヤを選ぶことです。
※超低速走行ができるようになると、低速時のバイクコントロールが身に付きます。信号待ちなどで応用ができるようになります。
ステップ14:長編映画や小説を楽しみながらローラーを回す。
連続30分~1時間ぐらい連続運転可能になるとも立派な3本ローラー乗りですね。
意識しなくてもローラー台の上でバランスがとれるので、長編朗読や映画を長時間集中して楽しめるようになります。
先日、朗読サービスのアマゾンオーディブルは、体を鍛えつつ知識を得られて一石二鳥で時間を有効に使えます。
\アマゾンオーディブルは小説を朗読してくれます/
私ができるのは、ここまでです。
ここから先は未知の世界。これから身に着けていこうと思う。
ステップ15:手放し運転でのジャージ着替え
動画の「ていじん」さんは、動画の中で今回紹介した全てのステップをこなされています。
ここでは、手放し状態による、ジャージの着替え。走っている最中にジャージを脱ぎたくなる場面は出てくるので、ここまでできると最高です。
ステップ16:左手、右足運転(又はその逆)
意外に難易度が高いと思うのは片手片足運転です。まだまだ自分には難しいですね。
何度かトライしましたが転びました。
相当地味であるが、相当難しいです。
ステップ17:右手、右足運転(又はその逆)
両方同じ手足で回すのは、バランスのとりようがないと思うほど難易度が高いです。
想像を絶する難しさです。
まとめ:練習するほど楽しい三本ローラー
三本ローラーに乗れるようになるまでのステップを17段階にまとめてみました。
いろいろとご意見あろうかと思いますが、このステップは、自分の経験と調べた結果から作ってみました。
どうか、ご自身がどのステップにいるのかご確認いただき、今後の上達に役立てていただけたら幸いです。
また、三本ローラーを買おうか迷われている方、検討の材料にしてもらえるとうれしい。
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三本ローラーの選択と購入についてレビューしているます。こちらもどうぞ。